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税務トピックス 記事

■2026年5月17日

遺族年金の受給要件

 

◆遺族年金の種類

 遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。夫が亡くなったときの受給要件と請求について見てみます。

 遺族年金の受給対象者は次の2つの条件を満たすことが必要です。

  • 亡くなった方の年金加入状況・納付状況
  • 遺族の年齢・続柄・生計維持関係

 遺族年金を受け取れるのは、死亡時に死亡した方によって生計を維持されていた遺族のうち最も優先順位が高い方に限られます。優先順位は次のようになっています。

  1. 子のある妻……この場合「子」とは18歳になった年度の3月31日までの間にあったことが原則となります。20歳未満で障害1、2級の状態にある子も対象です。
  2. 子……前項と同様です。
  3. 子のない妻……30歳以上は終身受給。30歳未満は原則5年間受給(将来的に受給期間は変更されることが決まっています)
  4. 父母……死亡時55歳以上、開始は60歳
  5. 孫……子と同じ
  6. 祖父母……父母と同じ

 このうち遺族基礎年金の対象者は1、2だけですが厚生年金は全てが対象です。ただし最も優先順位が高い方だけが受給できます。

 

◆受給要件は

     
  1. 厚生年金の被保険者である間の死亡
  2. 被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で5年以内に死亡
  3. 1、2級の障害年金受給中の死亡
  4. 老齢厚生年金の受給権者が死亡
  5. 保険料納付期間、免除期間等を合算して25年以上ある方の死亡

 このうち1、2は保険料納付要件があります。

 

◆中高年寡婦加算

 「夫の死亡時に妻が40歳以上65歳未満で生計を同じくする子がいない」という条件の方には遺族厚生年金と40歳から65歳になるまでの間、中高年寡婦加算が適用され、年623.800円(令和7年度)が支給されます。夫の厚生年金加入期間20年以上の方が対象です。

 

◆年金の請求手続

 年金事務所の年金相談は原則として予約制です。請求手続き、見込額、年金記録等の相談ができます。夫婦の年金手帳、ねんきん定期便等を持参しましょう。

 相談を希望する方はインターネットでの予約も可能です。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2026年5月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2026年5月17日

確定申告書の「1月1日の住所」が持つ重要な意味

 

◆「1月1日」は住民税の審判の日

 確定申告書に記載している「1月1日現在の住所」。実は「住民税」を決める運命の分かれ道になっているのです。

 日本の住民税には「賦課期日(ふかきじつ)」というルールがあります。

 これは、「その年の1月1日に住民票がある(または実際に住んでいる)自治体が、前年1年間の所得に対して課税する」という決まりです。

 例えば、2026年中に何度も引っ越しをしたとしても、2027年1月1日に住んでいた場所が「納税先」となります。確定申告書にこの日付の住所を記載するのは、税務署から各市区町村へ「この人の住民税はそちらで計算してください」というデータをスムーズに引き継ぐためなのです。

 

◆「国外住所」を書く前に確認すること

 海外赴任や長期滞在により1月1日時点で日本にいなかった場合、申告書には国外の住所を記載します。この場合、原則としてその年の住民税は課税されません。

 しかし、ここで注意が必要なのが「生活の本拠(実態)」です。

 住民票を抜いて国外住所を記載していても、実態として「日本に家族がいて、生活の拠点が国内にある」と判断された場合、後から自治体より確認が入ることがあります。もし「国内居住」とみなされると、遡って住民税が課税されるだけでなく、延滞金などのペナルティーが発生するリスクもあるため、安易な判断は禁物です。

 

◆「納税管理人」が鍵を握る

 国外に生活拠点を移す際、自分の代わりに税金の手続きを行う「納税管理人」を立てます。ここで盲点となりやすいのが、「税務署(所得税)」と「役所(住民税)」は別々に届け出が必要な場合が多いという点です。

 税務署にだけ届け出をして安心していると、住民税の通知が管理人に届かず、知らない間に「未納」扱いになってしまうトラブルも少なくありません。海外へ出られる際は、市区町村への確認もセットで行うのが鉄則です。

 引っ越しなどで海外渡航が絡む方は、「1月1日にどこにいたか」を客観的な事実(入出国記録や契約関係)に基づいて正確に記載することが、後の税務トラブルを防ぐ最大の防御策です。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2026年5月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2026年3月12日

2026年労働基準法改正 企業への影響と対応策

 

◆労働基準法が大きく変わる

 数十年ぶりの大改正といわれる労働基準法改正は、2026年の通常国会に法案提出の予定でしたが労働時間規制をめぐる論点について意見集約に至らず、2026年通常国会への提出は見送られました。ただし改正の検討自体が中止されたわけではなく、今後も議論は継続される見通しです。

 人事労務の現場に大きな影響を与えると見込まれているこの改正は、労働者の健康確保と働き方の多様化への対応を主眼に、労働政策審議会で検討が進められています。今後の動向を踏まえつつ、現時点で示されている主な7つの内容を確認していきます。

 

◆7つの主要ポイント

 ①連続勤務の上限規制
連続13日まで 4週4休は2週2休へ変更、シフト制業界に大きな影響
②法定休日の特定義務化
 法定休日と法定外休日の区別をして休日労働の割増賃金トラブル防止
③勤務間インターバル制度の義務化
 連続11時間のインターバルを義務化させる方向、終業時刻から次の始業時刻までに一定時間以上休息時間を確保
④年次有給休暇の賃金算定方法の統一
 現在3種類ある算定方法を「通常賃金方式」に統一し、日給制や時給制の労働者の不利益を解消
⑤つながらない権利のガイドライン策定
 勤務時間外の業務連絡への応答を拒否できる「つながらない権利」の確立で適切な連絡ルール化
⑥副業・兼業労働時間算定ルールの見直し
 複雑な労働時間通算管理は見直され各社が独立して管理する「分離方式」で副業を認めやすくする。また、非雇用型就業者等の業務委託契約者と労働者の区別も検討
⑦週44時間特例の廃止
 特定事業の小規模事業者に認められていた「週44時間」の労働時間特例が廃止され全ての事業場が週40時間に統一

 

 これらの法改正で企業経営に多面的な影響があります。割増賃金の増加や人員補充等、人件費コストが増えていくでしょう。

 就業規則の見直しや勤怠管理、雇用契約書の作成や修正が必至となるでしょう。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2026年3月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2026年3月12日

子ども・子育て支援金制度の創設

 

◆子ども・子育て支援金制度とは

 令和8年4月から社会全体で子育て世帯を支えるための財源を安定的に確保することを目的に「子ども・子育て支援金」制度が創設されます。既存の「少子化対策予算」の一部を「支援金」という新しい仕組みで補う予定で、企業にも実務対応が求められます。令和8年度から10年度にかけて段階的に導入されます。

 支援金の使途は次のような少子化対策関連施策に充てられます。

・保育園・学童保育等の拡充
・児童手当拡充 所得制限撤廃・給付増額
・育児休業中の所得補償強化・妊娠・出産期からの伴走支援等

 

◆開始時期・徴収方法・保険料負担イメージ

 令和8年4月分(5月末納付分)より労使折半で子ども・子育て支援金を負担します。医療保険料と同様、毎月の賃金並びに賞与から徴収され産休中や育休中は免除されます。

 負担額は標準報酬月額並びに標準賞与額に支援金率を乗じます。支援金率は国が一律で定めることとされており0.24%から令和10年度に0.4%になる予定です。被保険者一人当たりの平均負担額は令和8年度では450円、令和9年度では600円、令和10年度では、800円と見込まれています。

 

◆給与計算上の注意点

 支援金制度の開始は令和8年4月(5月納付分)からの予定ですが、例年同時期に健康保険料や介護保険料の改定(3月頃)があるため保険料改定情報にご留意ください。端数処理については小数点以下切り捨てとなる見込みです。

 給与明細上の表示は、被保険者から保険料徴収する際に保険料額の内訳として支援金額を示すことは法令上の義務とはしていません。可能であれば「健康保険料うち支援金〇〇円」等、明細書や社内掲示で情報を可視化することで制度への理解協力を促すであろうと期待しています。

 支援金は保険料と同様の性格であり原則就業規則の改定は必要ありませんが、当分続く制度であるため人件費予算の計上は必要でしょう。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2026年3月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2026年1月9日

教育訓練休暇給付金の実務対応
税務・人事労務・社内準備のポイント

 

◆制度概要と導入の目的

 2025年10月から雇用保険に新設された「教育訓練休暇給付金」は、従業員が自発的に無給の長期休暇を取得して教育訓練に専念する場合に支給される新制度です。給付額は失業等給付と同様の方式で算定され、支給はハローワークから直接本人に行われます。制度創設の目的はリスキリング推進ですが、企業側にも準備が求められます。

 

◆税務面での取り扱いと留意点

 まず税務面では、この給付金は雇用保険法上の「失業等給付」に該当し、所得税法上も非課税所得と位置付けられます。したがって源泉徴収や年末調整の対象外であり、企業が課税処理を行う必要はありません。類似の育児休業給付金や介護休業給付金と同様、給与と誤って処理しないことが実務上の留意点となります。

 

◆就業規則と事務手続き

 次に人事労務面では、就業規則の整備が不可欠です。制度の利用には「無給の教育訓練休暇」を規程に明記し、対象となる休暇が業務命令ではなく労働者の自主的取得であることを担保する必要があります。加えて、申請に必要な「賃金月額証明書」などを発行する事務手続きも会社の責任となります。なお、この教育訓練休暇給付金を受給すると、それまでの雇用保険の加入期間がリセットされるため、将来的に失業給付を受給する際には、改めて加入期間の要件を満たす必要がある点についても、従業員への十分な説明と注意喚起が不可欠です。また、解雇等を予定している労働者についてはこの制度が使えません。不正利用は罰則の対象となりますのでご注意ください。

 

◆業務運営への影響と社内準備

 さらに、長期休暇取得が業務運営に与える影響を考慮し、代替要員の確保や業務分担の調整を含めた社内準備も求められます。

 産休育休制度等が充実している会社であればある程度社内準備については流用できる部分はありますが、代替要員の確保や業務分担の調整は前もって準備しておかないとなかなか大変なものです。周囲の従業員が不満を抱かないような配慮が必要な場合もあるでしょう。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2026年1月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2026年1月9日

確定申告書等作成コーナー ID・パスワード方式の新規発行停止

 

◆ID・パスワード方式の新規発行停止

 現在、国税庁ホームページ「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxにより税務申告を行う主な方法としては、①マイナンバーカード等を利用した「マイナンバーカード方式」のほか、②税務署が本人確認を行った上で発行するIDとパスワードを利用した「ID・パスワード方式」があります。

 このID・パスワード方式については、当初からマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応として運用していたため、マイナンバーカードの保有率に鑑み、令和7年10月1日から、新たなID・パスワードの発行を停止しています。

 

◆ついに「普及した」と言えそうな状況に

 マイナンバーカードの保有状況ですが、総務省発表を見てみると、令和7年8月末の時点で人口に対する保有枚数率は79.4%となっています。

 本人確認書類としての利用から、コンビニ交付サービスによる住民票や印鑑証明の取得、健康保険証や免許証としての利用等、様々なサービスを取り入れ、行政の効率化や利便性向上を目指して運用されてきたマイナンバーカードですが、カードの交付が始まったのが2016年1月で、マイナンバーカード方式によるe-TaxがスタートしたのはID・パスワード方式と同じで2019年1月から。その後2020年からはスマホによる申告が可能になりました。確定申告で利用できることは、このマイナンバーカードの普及に寄与した大きな要因となっているのではないでしょうか。

 

◆引き続き利用はできるが

 ID・パスワード方式で使用するID・パスワードについては、既存のものであれば引き続き利用は可能です。ただし、「今後に関する対応については、改めてご案内することを予定しています」と言及しており、マイナンバーカードを用いたe-Taxを促進している国税庁としては、廃止も含めた検討を行っているものと考えられます。

 利便性を考えると、全ての方式を生かしてくれた方が良いものの、システムの整備等でコストが高くなるのも確かです。とはいえ、一番良くないのは「システムに乗り遅れてしまった人」を救済できるような仕組みがないことです。税務当局は今後も難しいかじ取りを求められそうです。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2026年1月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。